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 こんにちは

 約束通り、午後に庭仕事。ほんの2時間ほど。まずはウォーミングアップ。

 「どうしても、今日。」そんな気になったのは、朝、思いがけないお客様に会ったから。いい天気になるかな?と障子を開けると、暖まったガラス戸を這い上がるテントウムシがいました。

 朱色の塗りも鮮やかな、その背中には、神様がサインペンで、いたずらしたような黒い点々は七つ。ガーデナ―に尊ばれるグロテスクな姿の幼虫が、お腹一杯になる気候ではまだないし、これは去年からの勇敢な生き残りでしょうね。

 昨日か、おととい、私がここから庭に出たときに、入れ替わりに入ってきたのでしょう。抓んで外に放した時、一緒においでよと、誘われたと確かに思ったのです。

 午後3時と言えば、冬なら寒くてもう家に入りたい頃、夏ならギラギラの太陽がまだ疎ましい頃、今は甘い風が暑くも冷たくもない、夕飯の支度にはまだ早い、庭仕事には打って付けの時間です。

 始めに裏のコンポストを覗きました。卵の殻が白く見える他は、何もかも土に変わっています。コンポストの横に積まれた去年からの枯れ草の山は、冬中の雪の重みで良い具合に嵩が減って、スコップを入れると黒い腐葉土になっています。コンポストは、また生ゴミを入れられるように、切り返しを兼ねて少し移動しました。
シラーの向こうに八重咲きオダマキの芽と白いクリスマスローズが見えています。
 次には、まだ虎刈りの芝にメスを入れます。スコップでエッジを切り整えて、芝とセラスチュームがせめぎあっていたところには溝を作りました。寒さに強いセラスチュームは芝に覆い被さるし、芝も負けてはいないので隙を狙って根を伸ばすし、国境線の紛争は熾烈きわまるようでしたが、オーナーの介入にて一件落着。

 いよいよ池。昨年の初冬、ためしに、このままにしてみようと、実は横着者の言い訳。水もそのまま、ホテイアオイもそのままだった池は、当然かもしれないが、へどろヶ池になっていました。このあたりは、下水道完備なのでドブさらいなんて必要ないのに、なんで庭で・・・・。まあ、すごいニオイ。このまま行けば、いくら冷涼な当地でもボウフラの一つも沸こうというもの。

 もうお終いにしようと、庭を掃きます。ふと気付くと、ガラス越しに相棒がOKのサイン。何がOKなんだか。花粉症で外仕事はできない相棒は、綺麗になった庭を喜んでいるのでしょうか。それとも、手伝わされない幸せを喜んでいるのでしょうか。 4月8日 淳子