| こんにちは。 夏休みの一日、砂時計は、ゆっくり落ちて欲しいです。時々こっそり、ひっくり返して、お気に入りのひとときを、繰り返し味わえたら。 「外で飲もうか、つまみは枝豆でいいよ。」声に答えて、太陽が翳った庭に大急ぎで水撒きをしました。 地植えには、極力水遣りを控えたい私、だから注意深く人工の雨を注ぎ分けます。もともと湿地にはえているベニチガヤ、斑入りセリ、プルモナリアには、頭からたっぷり。今年植えたばかりのスモークツリーにも惜しげなく。あとは、しょんぼりしている一年草と、最近成長が頭打ちの野菜にあげたら、煉瓦と敷石、ロックガーデンの苔と岩を濡らします。 終わって腰をかけると、風が、土とカサブランカの匂いをブレンドしてテラスまで運びます。虫除けのキャンドルがちっとも必要ないのは、喜ぶべきでしょうが、池のまわりに小さなキャンドルを並べて置いたら、素敵なんだけどな。  今年はナデシコがよく咲いています。何年か前、散歩の途中でこの花を見つけて、あまりに可愛いものだから、つい一枝欲しくなって、引っ張ったら根まで抜けてしまって。それで、うちにつれてきて植えたのです。 この辺りでは、よく見かける野の花です。根付くかどうか心配でしたが、毎年ヒョロヒョロ伸びては咲いています。今年は株数も増えているようです。 ナデシコと言えば、秋の七草のひとつですね。日の短くなった下り坂の夏の中に、そこまで来ている秋の気配を感じさせる花です。秋が来ると、花は小さく色は濃くなっていきます。 8月2日 淳子 |