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 こんにちは。

 重たそうな雲が見えています。上の方はまるで入道雲のように輝いて、下半分は鼠色です。鼠色の部分が山を半分隠しています。山は、たぶん白くお化粧中でしょう。

 冷え込むなぁと思いながらも、こうして眺めている分にはよいのですが、いざ自分の頭の上に雲がかかるとなると、気持も塞がれるようで正直うんざりです。今のうちに、良い冬の過ごし方を、おさらいしておきたいものです。

 薔薇好きの薔薇美人が5月になったらバラフェアーに行きましょうと誘ってくれました。いつ、どうやって、どのくらいの期間行ったらいいか。相棒の眉間の皺を増やさず行くには、どうしたらよいか、などなど難しい課題が冬の宿題になりました。勉強計画はこれで万全ですね。あとは、冬の心地よい遊びと暮らしについての指針をまとめたいのですが、何度冬を越しても、これと言った答えがでません。ほとほと遊び下手です。ほんと。
姫コブシ
 庭の姫コブシは3回目の冬です。成長はゆっくりで、まだ私の背丈を越えません。花は毎年少しずつ増えて、春、私を喜ばせます。でも葉を落とした今、小さな毛皮のミントを、枝の先にいくつもはめた姿は、なかなか可愛いです。この子は、これから数ヶ月、手袋をしたまま考えた末、春一番のじゃんけんに必ずパーを出します。冬中手袋の中で温めて、その手はピンク色ですよ。春になったらご覧にいれましょう。

 片付けようか、どうかと、悩みながら玄関先のコンテナを見ます。まだまだ、と宿根ネメシアが紫色の花と蕾を付けています。クリーム色のペチュニアも寒さに痛むどころか、開いたまま何日も萎れずに気丈なところを見せています。真夏に見ていた、開花翌日のだらしないうなだれ方が嘘のようです。

パラヘーベ ラベンダーと宿根ネメシアの間から、細い茎が伸びて風に揺れています。初夏に植えたパラヘーベです。ネメシアより小さいその白い花は、よく見ると内側に紫色の模様があって、意匠は案外凝っています。極端な暑さ寒さに弱いと言う事で、真夏には、花の「は」の字もありませんでした。

 この花について調べたら、屋内で、ある程度の温度を保てば冬中花を咲かせます、という説明と、冬になるべく寒さに当てた方が翌春花付きが良くなります、との二つの説明がありました。さてどこへ置いたらいいものか、花はいつ咲かせるべきか、などと、悩んでいる暇はありませんね。「早く鉢あげして家に入れてちょうだい。」と、花は震えながら言ってます。
                   11月14日 淳子