久しぶりに晴れた天気 開け放って部屋の掃除 ベランダの干からびかけたポットの土 サンダルを履いて 持ち上げた如雨露の先 開きそうなバラ 如雨露を置いて こんどは繊細なダイモンジソウ よく観察しようとしゃがみこんで 目に飛び込むのは枯れている大事な草 でも根元には新芽 ホッとしたところで 「ちょっとー、終わっているかと思ったらぁ」と誰か 振り向くと 開きっぱなしのガラス戸のむこう コンセントにさしたままの掃除機が寝ている その主は、しばらく神隠しにあっておりました |
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2003年11月13日淳子 |