おはようございます 7時の温度を見ようと、障子を開けると、すぐ目の前のバラの葉が揺れています。 珍しく風があります。 そよいだ葉は、パーゴラに誘引したモッコウバラと、コンスタンスプライで、 部屋から見る庭の風景をこじんまりと縁取っています。 縁取られた庭は、土と植物、葉と茎が、お互い遠慮がちにバランスを取り合っています。 私が最近、木立のバラを思い切って剪定したので、細いサボテンのような茎は 美味しい黒い土を刺すフォークか楊枝のようです。 残った植物は何れも耐寒性のあるものばかりですが 緑の色濃いもの、 紅葉した赤い葉と緑の葉の混ざったもの、 艶の無い銀色のもの オレンジとピンクと茶色が微妙に混ぜ合わされたもの 色が抜けて白っぽく乾いたものなど、様々な色と風合い また、形もそれぞれに個性的です。 小さなおかずを少しずつ詰めたお弁当箱のように なんともよい配置で庭に並んだものだと、感心してしまいます。 ひとつも花のない庭が そして長い終止符をうった庭が 光の少ない曇った朝に 額縁だけをゆらして 美しくとどまっています。 2003年11月28日 淳子 |