暮らしのつぶやき
4 コーヒーミル
ずっと昔、手動のコーヒーミルを使って、挽きにくい事に、ほとほと難儀しました。 ただスタイルのよさだけで選んだ、国産のものでした。遊びにきた友達が、いいなぁと言ったのをこれ幸い、気前よく、実は厄介払いができたと内心ほくそ笑んで、 贈呈。 以来電動一筋でした。ここ数年は、ナショナルの「キャリオカ」を。音が静かなのと、ボタン一つのシンプルさが気に入りました。もっとも、プロペラ式の刃では粒が均一に挽けず、コーヒーの味にはイマイチと「通」はおっしゃいますが。 いつか家族の嗜好はまちまちになりました。コーヒーが私専用の飲み物になり、好きなエスプレッソをゆっくり楽しむようになると、豆もその度、丁寧にゆっくり挽きたくなりました。 このザッセンハウスのミルは、インスタントコーヒーのテレビCMに使われた程の、 カッコよさで、エスプレッソ用の細挽きもできる優れもの。大きくて重いので、安定がよく、しっかり本体を押さえていれば、楽にハンドルを回せます。豆を切る抵抗感が心地よく手に伝わります。 私はミーハ―で見栄っ張りなので、舶来物が大好き。ただしこれは、裸のお煎餅が、いつまでも湿気らない国の木製品。我が家では、コーヒーの粉が素地のままの引き出しにくっ付き、気持ちがよくありません。小さな紙皿を引き出しに忍ばせて豆を挽きます。 僕のも煎れて、と言ったあとに、スーパーで買う底値のネスカフェエクセラよりは美味しくたのむよ、と続けないのは、これに満足しないなら、家で焙煎する、なんて言いだしかねない女房に恐慌しているのかもしれません。 ともあれ、再びコーヒーは、私専用でなくなりそうな我が家です。 |
04/05/2001