あけまして、おめでとうございます。 本年も『素敵な庭造り』をよろしくお願いします。 雪の舞う元旦でした。模範的な雪が急ぐでもなく、迷うでもなく、良いテンポで落ちてきました。 大晦日の夜更かしを空が許しているような、やさしい暗さでした。 ゴマメや黒豆をあまり喜ばない子供たちに、お年玉を人質にとって無理やり食べさせる、 お正月の、これは我が家の恒例です。 やがて、ひとしきり降ったあと、初詣にいざなうような明るい光が満ちてきました。 私も、台所仕事が一段落したら、珍しく着物が着たくなりました。 お正月なので柔らかい光沢のある着物が、晴ればれと良いのでしょうが、 1人で着られるものとなると、やはり紬になります。 久米島紬は泥染めの深い色味がガーデナーにふさわしいと、ややこじ付けですが。 何年ぶりかで袖を通しました。帯を締めると背筋が伸びて、気持ちが良いものですね。 これは美味しそうな堆肥の色だなぁなんて、思っている自分がおかしいです。 まさか自分がこんな庭オタクになるとは、着物を作った頃は、夢にも思っていませんでしたから。 今は雪の下になんている、この着物地のような大地に、 やはり結んだ帯締めのような薄桃色の花の咲くのを、空想する初春です。 1月1日 淳子 |