暮らしのつぶやき

6 模様替え

模様替えしても行き場がないかわいそうな椅子と丸めた絨毯 色々なストレス解消があるでしょうが、即効性のあるのはピカイチこれだと思っています。

休日の朝だというのに、さっさと起き出して、黙々と始めます。

椅子一つ動かすにさえ、「重た〜い、手伝って。」と甘ったれる日頃のブリッコぶりは、かなぐり捨てて、ちからこぶのあるこまねずみのように、狭い食堂を右往左往します。ま、助けを求めたくても誰一人起きていないし、こちらも起こす気もないし。

食器棚の中身を全部テーブルに並べて、物が動かしやすいように回りを片付けます。見えなかった壁の汚れや埃を掃除して、そろそろと棚を絨毯の上に転がして移動させます。実際に置いてみないと、いくらメジャーで測ってここに、と思っても微妙な収まり具合がわかりません。こちらから見ては動かし、遠くに離れて眺めては向きを変え。

この場所で決めた、と思う頃には擦り傷の一つや二つはできています。いえ、もちろん家具にではなく自分の手に。

すっかりイメージがかわって、広くなったような食堂とキッチン。何より体を動かして、さっぱりした気分。でももっと楽しみなのは、起きてきた家族の反応。一瞬、顔が模様替えされたような、おもしろい表情を新装開店になった「食堂」でコーヒーをすすりながら眺めます。

これで一日二日は気分よく過ごせます。部屋の模様替えは、根回しも、移植時期も考えずにできるので、害のない鬱憤晴らしです。

09/20/2001

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