1999年9月日記
9月30日
9月28日
9月24日
どうぞ夜までこの天気がもちますように、と心でつぶやく。こんなに朝晴れるのは何日ぶりかしらね、という問いに、さあね、と気のない返事のダンナ。11月に予定している旅行の下調べに夢中なのはわかるけど、今日のこの美しい空を味わわずにいるのは、神への冒涜だぞって(・・またオーバーなんだよ)。昨夜もずいぶん遅くまで起きてたようだけど、これじゃ、あの夜空も見ちゃいないな。月とその明るさに負けなかった星いくつか、漆黒の闇というのではない、濃い紫に果てしない宇宙を感じるような空に、薄物の上等なショールの雲。遠い山並みは影絵のよう。そして今日は十五夜。
こぼれだねで思いがけず忘れていた花に会いました。去年庭の一等地で思い切りその艶やかな色を放っていたピンクのサルビヤは、一年草のため晩秋には抜かれて、裏のコンポストに次なる命を育む堆肥と化したのですが。何で種を採っておかなかったの?と言いたくて出てきたのでしょうか。露草や雑草に混じって恨めしそうに私を見ないで。
君もこれが運命だよ、と露草が言えば まだ望みは捨てていないわ、と答えるサルビヤ |
食物豊富なこの季節には見向きもされない ウメモドキ |
9月21日
朝から雨と雷。閃光とほぼ同時の雷鳴、気持ちが沈んでいれば地獄の門を叩く音に、晴れやかな心には祝福の礼砲に。さて今朝はどちらでしょう。
去年は庭のもみじも山のもみじも色あせたような冴えない紅葉でした。今年は夏充分暑かったし雨も降ったし、期待しているのだけれど、どうかな?毎年一番に色を変えていたシャラは、今年は紅葉に先を越されています。2、3日前からウメモドキの実の赤さが目立ってきました。金木犀もまだ小さな花芽をびっしりつけ始めました。視線が上向く秋です。
日焼けのあとが消えるころ、 思い出に身を焦がす紅葉(9月11日) |
初夏の花じゃないっけ?レースラベンダー |
9月9日
やっとプルーンを取り終えました。下の写真(7日の日記)の籠に10杯。2本の木になっていたとはいえ、よくぞ、という感じです。昨日はレッスンに来た生徒と一緒にプルーン取りをしました。お稽古が済んで、暇なら手伝ってと言うと、大喜びで目の色を変えてとりまくりました。自分で取ると一段とおいしく感じるようで、お土産にと袋いっぱい重たそうに持って帰って行く後姿が可愛いというかおかしいと言うか・・・。
木は実を取ったあと、三分の一ほど切り詰めると、しなっていた枝は空に背伸びするようにすっきりと表情を変えました。そして玄関脇には西の空がぽっかり現れました。きつい西日の心配が要らなくなった今はこれでいいでしょう。
弱くなったのは西日だけではありません、朝5時過ぎ、まだ外は薄暗いです。朝ご飯やらお弁当の準備が一段落する6時前に庭に朝日があたり始めます。低い位置からの優しい光は葉先にたまった露を宝石に変え、主のいなくなった蜘蛛の巣を絹糸に、気まぐれな機織をはじめます。小さな庭が艶やかな光の衣装をまとうこの時、鳥は喜びの歌を歌い、虫は幸せの呪文を羽音に混ぜるのです。
清純さが売りのガウラですが、レンガ道に 花びらを散らして、こんな寝乱れた姿は・・・ |
ドウダンツツジに絡まった原種のクレマチス 花より種がイカシテル |
9月7日
カワラナデシコ これが最後の花かな、 取り忘れていた花柄から種ができていました。 小さな黒い芥子粒。 |
暗がりで耳をすまして何を聞いてるの? こっそり私に教えてね。 |
9月2日
午後4時。レッスンに来る生徒がちょっと途切れた間に自分の練習をと、ピアノに向かう。今日はなんだかよく音が冴えているな。?。腕がそんなに急に上がるわけない・・そうだエアコンがついていない。田舎とはいえ住宅街、まさか窓を開けてガンガン弾くわけにはいかず、夏も冬も二重サッシを閉めきっての練習。つい先日まではクーラーをつけていても汗だくになったのに、今はストーブも冷房もなしで閉め切った部屋で練習できる、1年でほんのわずかな幸せな期間、というわけか。
その窓に下がったすだれ越し、柔らかな午後の陽射しの中、様々な緑の小さな葉が時折震えるようにゆれている。美しいトレモロが聞こえてくるような気がして、目も耳もくぎづけになる。秋を暗い冬の前ぶれと思わずに、その美しさだけを味わおうと思う。さて、明日あたり、すだれは外しましょう。
白のゲンノショウコ。種が飛び散ると庭は ゲンノショウコだらけに・・・ |
花式部。ダンギクに似ているがこちらは低木。 寒さに強く花の期間も長い。 |
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